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    チュチェ75(1986)年10月27日、金日成主席に随行してソ連を訪問し、祖国に帰ったある幹部とともに車に乗った金正日総書記は、車窓越しの豊穣な秋の田野を眺めながら彼に今回のソ連訪問の所感について尋ねた。

    総書記に申し上げたい話が多すぎてすぐ口を開けずにいた彼は、まもなく落ち着き、訪問の間にもっとも印象に残っていたことから話した。

    彼はソ連に着いた瞬間から主席の国際的権威と威信がどんなに高いかについてとりわけ深く感じた。

    実際、その時、ソ連党の指導部では外国首班を迎える際の慣例から脱して党総書記をはじめ、最高ソビエト常任委員会の委員長、内閣首相、党思想活動担当書記など、最高位指導者がみな出て主席を迎えた。ソ連党の総書記は記念写真を撮る時にも主席を真ん中にして自分と内閣首相がそれぞれ左右に立ち、主席に尊敬を表した。特に、党総書記はクレムリン宮殿の意義深い席上での最初の挨拶の言葉において、金日成主席は現在、一番経験が多く、歴史の長い指導者であると敬いながら国際共産主義運動のもっとも権威あり老練な指導者、もっとも尊敬する革命の先輩であるとして高く称揚し、歓迎宴の公式演説でも主席を「国際共産主義運動と労働運動の著名かつ老練な活動家」と高く称えた。

    彼は総書記にこういう内容を申し上げながら今回、主席と総書記を奉じて活動する革命戦士としての自負を再度深く感じたと打ち明けた。

    総書記は今回、ソ連訪問の成果はたいへん大きい、私たちは当然自分の領袖、自国民族について自負を持つべきであるとし、満面に明るい笑みをたたえた。

    実に深い意味をもつ話しであった。

    総書記は車窓越しに目をやりながらあなたもさきほど言ったが、ソ連共産党の指導者たちの言葉はけっして偶然にでたのではない、主席は国際共産主義運動の指導者の中で一番の元老である、世界を見ろ、60余星霜の革命闘争史を見ても、長年の活動期間に積んだ業績を見ても主席に比肩できる指導者はまたといない、歴史に知られた領袖のうち主席が一番偉大であることは世界が公認している事実である、主席は思想も一番であり、指導も一番であり、風格も一番であると話した。

    総書記の話の一句一句には絶対的な権威をもっている主席の偉大さにたいするもっとも明哲な分析が集約されていた。

    総書記はそれで私はこの頃わが民族第一主義についてよく言っている、私が言うわが民族第一主義は事実上、世界で一番偉大な領袖を戴いて暮らすわが民族が一番であるという意味である、そういう意味で朝鮮民族第一主義はすなわちわが領袖第一主義であると述べた。

    常に領袖を中心にすべてを考察する総書記は人民を見る時もその人民を引導する領袖を先に見、民族を考える時も民族の指導者を先に考えるのであった。

    走る車の中で主席を戴いたわが民族が一番であると述べた総書記のお話は、彼の胸中に不滅の碑文として刻まれた。