チュチェ

    偉大な金日成主席の一生涯は、不滅のチュチェ思想に基づいて民族経済の自立的発展に関する思想と理論を提示し、それを立派に具現してきた、希世の偉人の一生涯であった。

    偉大な金日成主席は次のように述べている。

    「国家の完全自主独立と発展をなし遂げるためには、自立的民族経済を建設して経済の自立性を確立しなければなりません」 ( 著作集 ３巻 121ｐ)

    金日成主席は史上初めて自立的民族経済建設の路線を打ち出した傑出した思想家・理論家、戦略家である。

    自立的民族経済建設に関する思想は、金日成主席が抗日革命闘争の日々、解放された祖国での新社会建設の進路を設計しながら構想したものである。

    主席は抗日革命闘争の時期に構想した民族経済の自立的発展に関する思想を具現して新社会建設の初期である解放後、すでに自立的民族経済建設の路線を提示した。

    解放直後朝鮮に自立的な経済を建設するか、でなければ外部勢力に依存する経済を建設するかということは、国と民族の運命、革命の前途と関連する重大な問題であった。

    当時、帝国主義の植民地基盤から解放された国々において経済をどのように建設するかについては、先行した労働者階級の領袖たちも解明できずにいる新しい問題であった。

    先行した科学的社会主義理論にもない、新しく独創的な自立的民族経済建設路線を提示したことは、人民大衆の自主偉業、社会主義偉業の遂行に積み上げた金日成主席の特出した功績の一つである。

    金日成主席は、自立的民族経済建設を社会主義経済建設の総体的方向と定め、経済建設の各段階でチュチェ的な路線と方針を提示した。朝鮮人民は自立の道でいささかの脱線も知らずに、最も革命的で科学的な戦略と戦術でもって民族経済の自立的発展を遂げるために力強くたたかってきた。

    主席は社会主義経済建設の合法則的要求と朝鮮の具体的実情を全面的に分析したことを踏まえ、重工業を優先的に発展させながら軽工業と農業を同時に発展させるべきであるとの社会主義経済建設の基本路線を提示した。

    また、人民経済のチュチェ化、現代化、科学化を実現することを社会主義経済建設の戦略的路線として打ち出し、経済建設の各段階の要求に応じて社会主義工業化路線と技術革命理論、大規模の生産と中小規模の生産を併進させることにたいする方針などを打ち出した。

    偉大な金日成主席が打ち出した路線と理論、方針は、あくまでも朝鮮人民の要求と朝鮮の実情を正確に反映した新しく革新的なものであり、それには自立的な経済建設で提起されるすべての理論的・実践的問題に対する解答が全面的に、科学的に集成されていた。

    実に不滅のチュチェ思想を具現して自立的民族経済建設路線を打ち出した偉大な金日成主席は、歴史に名を残したどの政治家や理論家たちも及ぶことのできない思想的・理論的英知と資質を所有した偉人の中の偉人である。

    偉大な金日成主席は大胆で壮大な革命実践でこの地に自立で尊厳の高い社会主義強国を立ち上げた創造と建設の英才である。

    解放直後、朝鮮は植民地的跛行性を持つ従属的で極めて立ち遅れた経済を譲られ、それ以降5年間建設した経済もアメリカ帝国主義が起こした３年間の戦争により完全に破壊された。

    しかし、朝鮮人民は無の状態から3年余りの間に戦後復興建設を成功裏に行い、激しいたたかいを続けて他国がまる一世紀、あるいは数世紀にわたって行った工業化の歴史的課題をわずか14年という短い期間で立派に実現し、この地にしっかりとした自立的民族経済を建設する英雄的偉勲を創造した。　

    これは全的に偉大な金日成主席の老練で洗練した指導がもたらした貴い結実である。

    偉大な金日成主席はチュチェ思想の要求を具現して自力更生を自立経済建設の基本的原則と規定し、一貫して堅持するようにした。

    自立的民族経済はその本質的特性からして自力更生することを求める。自力更生の原則で自国民の力と自国の資源を引き出し、自国の資金と技術に依拠してこそ経済を主導的に、高いスピードで発展させることができ、あらゆる難関を克服して国の隆盛と繁栄をもたらすことができる。

    金日成主席は試練と難関が恒常的に横たわっていた朝鮮革命発展の各時期に、人民大衆を自力更生の革命精神でしっかりと武装させることに優先的力を入れ、経済建設で提起される問題を自分の力を信じ、内部の潜在力を引き出して自力で解決していくように賢明に導いた。

    自力更生を経済建設のゆるぎない原則として捉えていくようにした偉大な金日成主席の賢明な指導は、朝鮮人民が類のない厳しい環境と状況の下でも禍を福に、逆境を順境に転換させながら自立的民族経済建設で提起される課題を成功裏に遂行するようにする決定的要因となった。

    金日成主席は自立的民族経済建設におけるすべての問題を解決するに当たって常に人民大衆を信じ、彼らの力に依拠して解決していく革命的大衆路線を徹底的に貫徹するようにした。

    自立的民族経済を建設するための朝鮮人民の闘争は、特別に複雑で厳しい情勢と状況の中で行われた。

    社会主義建設において困難で複雑な問題が提起されるたびに金日成主席が信頼したのはもっぱら朝鮮人民の力であった。

    偉大な金日成主席は現地指導を、大衆を奮起させるうえでもっとも有力な方法の一つとみなし、新社会建設の初期から崇高な生涯の最期まで、全国の工場と農村、林業村と漁村をたゆみなく訪ねた。

    主席はつねに大衆の中に入って彼らの革命的熱意と創造的積極性を最大限に発揮させ、それによって経済建設における難しく膨大な課題を立派に遂行していくよう導いた。

    戦後、降仙を初めとする全国のいたるところで起こったチョンリマ大高揚と社会主義的な自立的民族経済建設の各段階の課題を遂行する上で高く発揮された大衆的英雄主義は、偉大な金日成主席の大衆指導方法がもたらした貴い結実となる。　

    偉大な金日成主席は、われわれの前進運動に挑戦するあらゆる対内外の敵の反革命的攻勢を無比の革命的信念と胆力で断固と退けながら、党の自立的経済建設路線をあくまで貫徹した。

    朝鮮で自立的民族経済建設の過程はあらゆる反動勢力との厳しい対決の連続であった。とりわけ1950年代の半ばから国際労働運動内に台頭した現代修正主義者たちはいわゆる「統合経済論」を提唱し、旧ソ連のような大きな国を除く他の国では「経済的に、地理的にもっとも有利な部門」、「民族の伝統と生産経験に符合する部門」だけを発展させるべきだといいながら、朝鮮にも「コメコン」（経済相互援助理事会）に加入するよう強要した。自分たちの押し付けが通じなくなると大国主義者はわれわれの自立的民族経済建設路線について「民族主義的傾向」だの、「閉鎖的な経済」だのと誹謗中傷しながら圧力を加えた。

    偉大な金日成主席は経済的自立を政治的独立と祖国繁栄の生命線とみなし、あらゆる敵の反革命的詭弁と支配主義的策動を自主の信念と胆力で断固粉砕した。

    金日成主席の鉄のような信念と胆力があったがゆえに朝鮮人民は、かつて社会主義を建設していた東ヨーロッパの少なからぬ国々が大国主義的圧力に屈服して彼らに依存する経済を建設する道へと方向を変える中でもいささかの動揺もせずに自立路線を確固と堅持することができ、この地に世界の進歩的人類が見上げる社会主義的自立経済を建設することができたのであった。

    偉大な金日成主席が遺産として譲り渡した社会主義的自立民族経済は今日、敬愛する金正恩第1書記の賢明な指導の下に新しい段階で飛躍的に発展している。